minamihiroharu’s diary

のーこみゅにけーしょん ぷりーず

「確信犯」の誤用?

辞書には

かくしん‐はん【確信犯】 の解説 1 道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。

2 《1から転じて》悪いことだとわかっていながら行われた犯罪や行為。また、その行為を行った人。「違法コピーを行っている大多数の利用者が確信犯だといえる」

[補説]「…… 2の意はもともと誤用とされていたが……

となってる訳だけれど、正用とされる「思想犯・政治犯・国事犯」による犯罪だって「悪いことであるとはわかっている」面がそもそも強いだろうと思うんだよな。
例えば、昭和の時代に多発した新左翼による爆弾テロ事件は確信犯による犯罪だが、必ずや大規模な破壊や殺人を伴うテロ行為自体を、彼ら確信犯達が「これは正しい殺人、正しい破壊行為だ」と考えたわけではなく、革命の大義のために「必要な悪として已むを得ず行った『小悪』」という理解だったろう。
「悪いことではないと確信して」って文言は、明らかに雑だ。

誤用の例に挙がっている「違法コピーを行っている大多数の利用者が確信犯だといえる」も、論の妥当性には議論があるだろうが、あの「漫画村」だって自己正当化の議論をしていた訳で「大義の前の小悪」の構図は弱いながらも存在する。

俺は「大義の前の小悪」として犯罪を犯すものは「確信犯」で良いだろうと思うんだがな。
確信犯の中には「通貨供給量が少ないのでデフレ不況が起こっている。だから俺は偽札を作っているのだ。(偽札が流通できてるなら)誰にも損をさせてないぞ俺は」みたいな、完全に自己の行為が善なるものと信じて行う者もいるだろうとは思うけどさ。